Pixel 10aで星空撮影 Pixel 10 Proとの比較で見えた圧倒的な実力

Pixel 10aとPixel 10 Proの星空撮影性能を比較します。

実際に撮り比べてみると、Pixel 10aは非常に高い星空撮影性能を持っていることが分かりました。特に小さな星や天の川の細かな濃淡の描写は印象的で、今回の比較では上位モデルのPixel 10 Proを上回っていると感じる場面もあります。

両機種とも同じ三脚に固定し、天体写真モードでほぼ同時刻に撮影しています。

比較1:天の川

Pixel 10a

Pixel 10 Pro

どちらも天の川と多数の星をしっかり捉えています。

まず全体を見たときに好印象なのはPixel 10 Proです。夜空の色が比較的自然で、落ち着いた仕上がりになっています。一方、Pixel 10aは空全体がかなり緑寄りです。そのままではやや不自然な印象を受けます。

しかし、細部をよく見ると評価が変わってきます。Pixel 10aは、色合いこそ不利なものの、星や天の川そのものの描写にはかなりの実力があります。

違いが分かりやすいよう、一部分を拡大して比較します。

比較1:拡大

Pixel 10a

Pixel 10 Pro

拡大すると両者の違いがかなり明確になります。

Pixel 10 Proでは星がやや大きく、ぼんやりとにじんで見える部分があります。それに対してPixel 10aは星が比較的小さくシャープで、丸い形を保っています。

さらにPixel 10aは、Pixel 10 Proでは目立たなくなっている小さな星まで多数捉えています。天の川の濃淡の細かな変化も10aのほうがはっきりしており、拡大したときの情報量にはかなりの差を感じます。しかしPixel 10aにも弱点もあります。背景のノイズは10 Proより目立ち、緑や紫の偽色が見える部分もあります。また、シャープ処理によってノイズが強調されている可能性もあります。

それでも、実際の小さな星や天の川の構造がより多く残っていることは確認できます。

今回の作例を見る限り、Pixel 10aの大きな弱点は「解像感」よりも「色合い」です。逆にいえば、ここを補正できれば非常に良い仕上がりになります。

Pixel 10aの色をGoogleフォトで補正

Googleフォトを使用する場合、「色合い」をプラス方向に動かすことで、Pixel 10a特有の緑寄りをかなり軽減できます。

一例として、最初の写真をGoogleフォトで色合い+30に調整したものがこちらです。

緑に寄っていた夜空がかなりニュートラルになり、自然な印象に近づきます。

ここからは好みに応じて色温度や彩度を微調整してもよいでしょう。天の川をより印象的に見せたい場合は、「ポップ」や「コントラスト」を少し上げる方法もあります。

ただし、Pixel 10aの長所は小さな星や細かな濃淡が多く残っていることなので、ノイズ低減や極端なコントラスト調整をかけすぎないほうが、その良さを生かせると思います。

比較2:アンドロメダ銀河周辺

Pixel 10a


Pixel 10 Pro

こちらも両機種とも非常に多くの星を捉えています。

全体的な傾向は先ほどと同じです。Pixel 10 Proは夜空の色が自然で落ち着いている一方、Pixel 10aはやはり緑に寄っています。

中央付近に写っているアンドロメダ銀河周辺を拡大して比較します。

比較2:拡大

Pixel 10a

Pixel 10 Pro

ここでもPixel 10aの描写力が目立ちます。

アンドロメダ銀河の明るい中心部だけでなく、その周囲に広がる淡い楕円状の光まで10aのほうが明確に確認できます。また、周辺にある小さな星の数も10aのほうが多く、細かな情報がよく残っています。

Pixel 10 Proは色合いこそ自然ですが、拡大すると星がやや膨らんで見え、アンドロメダ銀河の淡い部分も10aほど明瞭ではありません。

この作例でも、Pixel 10aは色調を補正することで、かなり完成度を高められます。

以下はGoogleフォトで、色合い+40、色温度-10に調整した例です。

さらにシャドウやブラックポイントを調整すれば、夜空の黒をより深くすることもできます。

Pixel 10aはなぜこれほどよく写るのか

今回の比較でPixel 10aの弱点として最も目立ったのは色合いです。

この色いについてはソフトウェアアップデートによって変化する可能性もあります。少なくとも現状では、撮影後に色調を整えるだけでも印象は大きく改善します。

そして興味深いのは、Pixel 10aのほうが、小さな星や天の川の細かな構造を多く残していることです。

今回の撮影では、Pixel 10aの天体写真モードの露光時間が約4分だったのに対し、Pixel 10 Proは約3分14秒でした。10aのほうが撮影時間が長いため、その分だけ多くの光を利用できる点では有利です。ただし、それだけでは今回の差をすべて説明するのは難しいと思います。

Pixel 10 Proでは、明るい星を含めて星像がやや大きくにじんでいる部分があり、天の川の細かな濃淡も10aより滑らかになっています。

原因を写真だけから断定することはできませんが、

・わずかなピントの違い

・複数枚を重ね合わせる際の位置合わせ精度

・ノイズ低減処理の強さ

などが影響している可能性があります。

ピントがやや甘いと星がにじんで写ることがあります。

Pixelの天体撮影では、複数の画像を位置合わせして重ね合わせることでノイズを減らしていると考えています。正確に重ね合わせれば小さな星を残しながらノイズを減らせますが、位置合わせにわずかな誤差があれば、ノイズは減っても小さな星や細かな構造まで平均化され、柔らかく見えることがあります。

また、強いノイズ低減処理では、暗い小さな星がノイズと判断されて目立たなくなる可能性もあります。

今回のPixel 10 Proの滑らかな背景と、10aの星の多さを見ると、これらの違いがあるように感じます。

まとめ

現時点で今回の作例を評価するなら、撮って出しの色の自然さではPixel 10 Pro、小さな星や天の川の細部といった情報量ではPixel 10aという結果です。 そしてPixel 10aの緑寄りの空は後から比較的簡単に修正できますが、ノイズ処理などによって失われた情報を後から復元することは困難です。 その意味では、Pixel 10aの豊富な情報量を残したまま色調と階調を整えることが、最も良い仕上がりにつながる可能性が高いと感じました。