iPhone 17は、星空撮影において深刻なピンボケ問題を抱えており、一部では「星空撮影には使えない」とまで言われていました。筆者自身も5台のiPhone 17を用いて大規模検証を行い、その問題を報告しています(【追記:iOS 26.5で改善確認】iPhone 17 星空撮影の重大なフォーカス問題を5台で検証)。 ところが、iOS 26.5以降、この状況は大きく変わったように見えます。少なくとも筆者の検証では、以前のような致命的なピンボケは解消されています。
さらに驚いたのは、その先です。 ピント問題が改善したiPhone 17は、星空撮影において、上位モデルであるiPhone 17 Proを上回って見える衝撃的な結果となりました。 本記事では、実写作例をもとに、iPhone 17 ProとiPhone 17の星空描写を比較し、なぜ標準モデルのiPhone 17がProを超えるように見えるのかを検証していきます。
比較条件
今回の比較は、以下の条件で行いました。
・ 同じ場所で撮影
・同じ三脚に固定 同じ夜空を撮影
・iOS 26.5
・標準カメラアプリを使用
・ナイトモード30秒設定 撮影方法:iPhoneで天の川・星空撮影の限界に挑戦 撮影完全ガイド
作例1:最も差が分かりやすい天の川写真
iPhone 17 Pro

iPhone 17

全体の第一印象 まず全体を見比べると、iPhone 17 Proは明るく滑らかですが、iPhone 17は空が暗く締まっており、星や天の川が際立ちます。
明るさ iPhone 17 Proは空全体が明るく補正されており、写真全体は見やすくなっています。ただその分、夜空の黒が浅くなり、天の川の濃淡がやや失われて見えます。対してiPhone 17は空がしっかり締まっているため、星とのコントラストが強く、天の川の帯が明瞭に見えます。
星の写り iPhone 17の方が好印象です。iPhone 17は多少のざらつきはあるものの、小さな星まで点として残りやすく、星の密度感が高く見えます。
天の川・淡い構造 天の川の表現もiPhone 17の方が明瞭です。星雲状の白い部分と暗黒帯の分離がはっきりしており、天の川らしい立体感があります。iPhone 17 Proも天の川は写っていますが、空全体が明るく持ち上がっているため、天の川だけが浮き上がる感じは弱くなっています。全体はきれいに整っているものの、濃淡の表現はやや浅い印象です。
作例1:拡大比較
iPhone 17 Pro

iPhone 17

拡大比較をすると、2機種の差の理由が見えてきます。iPhone 17 Proは空が滑らかに整えられている一方で、細かい星が消えやすく、天の川の濃淡もやや平坦になっています。iPhone 17はノイズが目立つものの、小さな星まで残りやすく、天の川の構造も明瞭です。
この違いは、ノイズリダクションのかかり方によるところが大きいと思われます。星空撮影では、ノイズも微光星も同じような小さな点として写るため、強いノイズリダクションをかけると、本来残したい星の情報まで一緒に失われてしまいます。iPhone 17 Proは滑らかさを優先する処理、iPhone 17は多少のざらつきを許容しながら星の情報を残す処理と言えます。実際の星空写真としては、iPhone 17の処理の方が有利に働いているように感じます。
作例2:前景を含む星景写真ではProの強みも見える
iPhone 17 Pro

iPhone 17

全体の第一印象 Proは空と前景の両方を明るく持ち上げており、星景写真として見やすい仕上がりです。iPhone 17は前景が黒く落ちますが、空は締まっており天の川や星の密度感で勝ります。
明るさ Proは全体が明るく見やすい反面、空まで持ち上がるため星とのコントラストが弱まります。iPhone 17は空が暗く締まっており、星空としての迫力があります。
星の写り iPhone 17の方が密度感で勝ります。
天の川・淡い構造 Proは天の川の濃淡がやや平坦ですが、iPhone 17は空が締まっており、天の川の濃淡がより明瞭です。
前景 Proでは岩の質感がやや平坦になっているものの明るく写っている部分が多いです。iPhone 17は岩の質感が保たれていますが、暗い部分が多くシルエット寄りになります。
作例2:拡大比較
iPhone 17 Pro

iPhone 17

この例でも拡大すると処理の違いがよりはっきり分かります。iPhone 17 Proは背景が滑らかで一見きれいですが、小さな星は消え、天の川の細かな濃淡もやや平坦になっています。iPhone 17はざらつきがある一方、小さな星まではっきり残り、天の川のディテールも明瞭です。作例1よりもノイズリダクションの違いがわかりやすいです。
その他にも多くの写真を撮り比較しましたが、傾向は同様でした。
| 項目 | iPhone 17 Pro | iPhone 17 |
| 空の明るさ | 明るい | 暗く締まる |
| ノイズ処理 | 強めで滑らか | 弱めで詳細が残る |
| 小さな星 | 消えやすい | 残りやすい |
| 天の川 | やや平坦 | 濃淡が出やすい |
| 前景 | 見やすい | 黒く落ちやすい |
結論
撮って出しの状態では、iPhone 17の方が星空写真として好ましい結果でした。
iPhone 17 Proは空も前景も明るく整えられており、通常の夜景としては見やすいですが、星空では空のベースが明るくなりすぎて小さな星や天の川の濃淡が埋もれやすくなっています。iPhone 17はざらつきがあるものの、空が暗く締まり、小さな星や天の川の粒状感がより残っています。
編集前提であればiPhone 17 Proが巻き返す可能性もありますが、ノイズリダクションで失われた微光星や天の川の細かな粒状感は後編集で取り戻しにくい部分です。撮って出しの星空ではiPhone 17が優勢、という評価になります。
今回の比較では、iPhone 17はピント問題の改善にとどまらず、標準モデルでありながら星空撮影でProを上回って見える場面がある、非常に興味深い結果となりました。
