三脚なしで星空撮影 Galaxy Z Fold / Flipのフレックスモードの実力

Galaxy Z Fold / Flipシリーズには、本体を自立させて撮影できる「フレックスモード」が搭載されています。この機能を活用すれば、三脚を使わずにスマートフォンを地面や台の上に安定して設置し、夜空の撮影が可能になります。 一般的に、星空や天の川の撮影には長時間露光が必要とされ、ブレを防ぐために三脚が必須と考えられています。しかし今回、実際にGalaxy Fold / Flipを使って三脚なしで星空撮影に挑戦したところ、その常識が変わるような結果が得られました。Galaxy Sシリーズと同等、場合によってはそれ以上の美しい星空を撮影できたのです。 さらに、三脚を使わないからこそ実現できるメリットについてもご紹介します。

フレックスモードでの星空撮影

Galaxyシリーズでの星空撮影には、「Expert RAW」や「ナイトモード」などを使った本格的な撮影方法があります。具体的な設定方法や手順については、以下の「Galaxyで天の川・星空撮影の限界に挑戦 撮影完全ガイド」に詳しくまとめています。

Galaxyで天の川・星空撮影の限界に挑戦 撮影完全ガイド

これらの機能はFold / Flipシリーズでも同様に使用できますが、旧モデルの中にはExpert RAWに対応していない場合もあるため、事前の確認が必要です。 それでもフレックスモードを活用すれば、三脚を持ち歩かなくても地面などにスマホを置くだけで、長時間露光による星空撮影が可能です。実際に、Galaxy Z Fold6 と Galaxy Z Flip6 で「天体写真モード」(撮影時間:「短い」)を使用して星空を撮影しました。 特に地面がわずかに傾斜している場所では、フレックスモードを使ってほぼ真上(天頂)に向けた撮影も可能です。これにより、地上の光(都市の明かりなど)の影響を最小限に抑え、よりクリアな星空を記録できます。

Galaxy Z Fold6

Galaxy Z Flip6

Fold6とFlip6で撮影した画像は、どちらも非常に美しく、拡大して比較してもほとんど違いは見られませんでした。印象としては、Foldではやや全体が明るく、Flipでは黒が深く引き締まった印象がありますが、大きな差はなく、どちらも満足度の高い星空写真が撮影できました。

三脚を使わずに撮影しましたが、実際はスマートフォンを地面に直接置くほうが安定します。また風の影響も受けにくく、撮影中もブレが少ないため、非常にきれいな星空写真を撮影することが可能になります。

Sシリーズとも比較 Fold / Flipは星空撮影でもトップクラスの実力

フレックスモードでは、スマートフォンを地面に置いて安定した星空撮影が可能ですが、もちろん三脚を使った撮影にも対応しています。今回は、三脚を使用した状態で、Galaxy Z Fold6 / Flip6とGalaxy S24 Ultraの星空撮影性能を比較しました。 比較には、発売時期が近いGalaxy S24 Ultraを使用し、すべての端末で「天体写真モード」かつ撮影時間「短い」設定を選び、天の川の中心付近を撮影しました。

Galaxy Z Fold6

Galaxy Z Flip6

Galaxy S24 Ultra 天体写真モード

いずれの端末でも、天の川や星のディテールを非常に美しく捉えることができました。画像を拡大して細部を比較しても、明確な違いは確認できませんでした。 そのほか複数のショットでも同様の結果が得られ、Galaxy Z Fold6 / Flip6は、天体写真モードにおいてS24 Ultraと少なくとも同等の性能を発揮していると感じられました。

フレックスモードで広がる構図の可能性

三脚を使わないことには、もうひとつ大きな利点があります。それは、撮影時の構図に圧倒的な自由度が生まれることです。下の画像は、Galaxy Z Fold6を使って「天体写真モード」(撮影時間:「短い」)で撮影した2枚の比較です。

Galaxy Z Fold6 (三脚使用)

この写真は、三脚を使用し、地面から約90cmの高さにスマートフォンを設置して撮影したものです。構図としては、鉄塔のような被写体をやや見上げる角度で捉えています。

次の写真は、三脚を使わず、スマートフォンを地面に直接置いて撮影したものです。カメラの高さはわずか数cm程度。まさに地面すれすれのローアングルです。

Galaxy Z Fold6 (フレックスモード/三脚なし)

真下から被写体をさらに見上げる角度で捉えています。このように、同じ被写体を撮影しても、撮影位置の違いだけで構図の印象が大きく変わることがわかります。 特に地面から真上に見上げるような構図は、三脚では再現が難しく、スマートフォンを自立できるフレックスモードならではのアプローチです。 こうした地面に近いローアングル構図は、星空や被写体のスケール感を強調したいときにも効果的で 「三脚を使わないからこそ撮れる構図」があることは、Fold / Flipシリーズの大きな魅力と言えるでしょう。

旅先・移動中でも星空を逃さないGalaxy Fold / Flipの利便性

星空撮影には確かに暗い場所が必要です。それが撮影のハードルを上げているように思えます。ただ実際には、旅行先や移動中などに、思いがけずきれいな星空に出会えることも多いのではないでしょうか。しかし、そのときのために三脚を毎回持ち歩くのは現実的ではありません。そこでGalaxy Z Fold / Flipシリーズの「フレックスモード」であれば思い立った瞬間に撮影が可能になります。

以下の写真は車での移動中、Fold6を車の上に置いて撮影したものです(スマホが落ちないように注意しなくてはなりません)。限られた時間であったため、撮影時間の短いナイトモード(撮影時間25秒)を使用しました。

十分に綺麗な天の川、星空を捉えているのではいでしょうか。なお、Fold / Flipシリーズはナイトモード(撮影時間25秒)がとても優秀です。三脚を使用しないことで安定していることや、構造やソフトウェア処理などが影響しているかもしれません。

まとめ

Galaxy Z Fold / Flipシリーズなら、三脚不要で本格的な星空撮影が可能。Sシリーズと同等の画質に加え、構図の自由度や携帯性でも優れた撮影体験を実現します。