iPhoneの星空撮影性能は年々飛躍的な進化を遂げています。しかし、最新のiPhone 17(無印)に関しては、星空撮影において「ピントが全く合わない」という致命的な不具合が世界中で報告され、大きな議論を呼んでいます。 これまで、これが一部の端末だけの「個体差」なのか、モデル全体の「問題」なのか、はっきりしていませんでした。そこで当サイトでは、新品のiPhone 17(無印)を5台用意し、さらにiPhone 17 Pro、iPhone 16(無印)を加えた合計7台による徹底的な比較検証を行いました。 検証の結果、iPhone 17(無印)のフォーカス問題は「一部の外れ個体」の話ではなく、星空撮影においては想像以上に深刻であると考えています。
For English readers: [[5-Unit Test] iPhone 17 Astrophotography and a Serious Focus Problem]
iPhone 17と17 Pro 作例比較
【iPhone 17で撮影】

【iPhone 17 Proで撮影】

まずは 2 台で撮影した写真を見比べてみます。ぱっと見の印象ではどちらも美しい星空で、大きな差はないように見えるかもしれません。しかし、この iPhone 17の一枚を得るまでには、実は星にピントが合わずに失敗したカットが何枚もありました。
なお、iPhone無印での星空撮影方法は iPhone無印の星空撮影方法 に詳細を記載しています。
iPhone 17の致命的な弱点「ピントが合わない」問題
iPhone 17で撮影を行うと、星空にピントが合った写真を撮ること自体が難しい、という事実に直面します。
【iPhone 17で撮影】


上下の画像は、iPhone 17を三脚に完全に固定し、連続して撮影したものです。 設定や三脚の位置は一切変更しておらず、指一本触れていません。 にもかかわらず、1枚目の数秒後に撮影された2枚目では、ピントが大きく外れています。
このように、同じ環境であっても「運良く合うこともあれば、外れることもある」という再現性のない不安定さこそが、iPhone 17の抱える最大の問題です。 現在、海外のフォーラムやSNS上でも同様の報告が相次ぎ、議論が紛糾しています。しかし、その多くはユーザーごとの体験談に留まり、「たまたまハズレ個体を引いたのではないか?」という疑念を払拭できるような、客観的かつ大規模な検証は行われていませんでした。
そこで当サイトでは、この現象の正体を突き止めるべく、新品のiPhone17 5台を用意して一斉検証を行いました。
徹底検証:iPhone 17「5台」を含む計7台での一斉テスト
「たまたま製造ロットが悪かったのではないか?」 その可能性を完全に排除するため、今回の検証では製造時期や購入経路、容量の異なるiPhone 17(無印)を計5台用意しました。

これに比較基準となる iPhone 17 Pro と iPhone 16(無印) を1台ずつ加え、合計7台での同時検証を行っています。
iPhone 17 A (256GB): 2025年12月 Amazonで購入
iPhone 17 B (256GB): 2025年12月 Apple Storeオンラインで購入
iPhone 17 C (512GB): 2025年12月 Apple Storeオンラインで購入
iPhone 17 D (512GB): 2025年12月 Apple Storeオンラインで購入
iPhone 17 E (256GB): 発売直後の2025年9月 Apple Storeオンラインで購入
比較用: iPhone 17 Pro / iPhone 16 条件を公平にするため、OSは全機種 iOS 26.2 に統一。 すべて三脚に固定し、特定の星ではなく「星空全体にオートフォーカスが合うか」のみに焦点を絞り、ひたすらシャッターを切りました。
【判定基準】 撮影した画像は、以下の3段階で分類・カウントしました。
◎ 完全一致: 星の輪郭がはっきりしており、目立ったぼやけやにじみが見られない
△ 許容範囲: わずかに甘いが、スマホ画面で見る分には実用レベル
× ピンボケ: 星が大きくにじみ、写真として明らかに失敗
検証結果
| 機種 | ◎ 完全一致 | △ 許容 | × ピンボケ | 合計枚数 |
| iPhone 16 | 78 | 0 | 0 | 78 |
| iPhone 17 Pro | 79 | 0 | 0 | 79 |
| iPhone 17 A | 13 | 11 | 57 | 81 |
| iPhone 17 B | 15 | 11 | 48 | 74 |
| iPhone 17 C | 13 | 12 | 53 | 78 |
| iPhone 17 D | 11 | 7 | 62 | 80 |
| iPhone 17 E | 7 | 3 | 67 | 77 |
※各機種の合計枚数のバラつきは、シャッターミスなど、検証の本質と無関係な人為的なエラーを除外した結果です。
検証結果の画像例です。




この例では、iPhone 16とiPhone 17 Proを「◎」、iPhone 17 Bを「△」、それ以外を「×」として分類しています。なお「×」に分類された端末でも、ボケの大きさや像の崩れ方に差が見られます。とくにiPhone 17 Eは崩れ方が目立っています。
考察:「ハズレ個体」はなく「全滅」。初期ロットに見る深刻な退化
1. iPhone 16は「一度も外さない」。17で起きた明らかな退化
今回の検証結果が突きつけた事実はあまりに残酷でした。まず、比較対象であるiPhone 16(無印)の結果です。iPhone 17と同じiOS 26.2を搭載し、同じ三脚、同じ空に向けてシャッターを切りましたが、iPhone 16は78枚中78枚、一度たりともピントを外しませんでした。 前モデルでは「当たり前」にできていたことが、最新モデルでは「ほぼできない」。「撮影条件が悪かった」「OSのバグかもしれない」といった可能性は同じ条件で完璧に仕事をこなした iPhone 16 の存在によって、ほぼ否定されます。少なくとも星空撮影に関しては、これは“進化”ではなく、基本性能の明確な退化と言わざるを得ません。
2. 5台すべて不合格が意味する「構造的な欠陥」
購入時期や経路、容量を変えた5台すべてにおいて、ピント迷走が発生しました。 程度の差こそあれ、5台で症状が出ている以上、これは特定の端末の問題ではなく、iPhone 17(無印)というハードウェア、あるいはその制御システムそのものが、星空撮影に対応できていないと判断せざるを得ません。
3. 撮影現場で感じた「初期ロット」の異様なボケ方
なかでも強く触れておきたいのが、発売直後に購入した「初期ロット(端末E)」の惨状です。 今回の検証中、シャッターを切るたびにプレビュー画面で画像を確認していました。その際、12月購入分(端末A〜D)と比べて初期ロットだけは「何枚撮っても、絶望的にボケている」という印象が突出していました。実際の集計データを見ても、初期ロットの成功率はわずか約9%(7/77枚)。 しかし、現場で感じた「撮れない」という手応えは、この数字以上に深刻なものでした。
4. ソフトウェア更新での改善は見込み薄
発売から数ヶ月間、アップデートのたびにこの初期ロットで検証を続けてきましたが、挙動は一切改善していません。 後期のロットでマシになっていることから、Apple側もハードウェアレベルでの微調整(サイレント修正)を行っている可能性がありますが、それは裏を返せば「すでに出回っている端末、特に初期ロットの端末はソフトウェア更新だけでは救えない可能性がある」ことを意味しています。
ピント問題が残るiPhone 17の現状と、ボケを活かせるか
この機種のピント問題の決定的な対処法は見つかっていません。大きくピンボケしてしまった写真はどうしようもありませんが、軽いピンボケであれば、あえてそのボケを活かす方向で考えてみることもできるかもしれません。
【iPhone 17】

【iPhone 17 Pro】

iPhone 17 Proがきめ細かくシャープな星空を描写しているのに対し、iPhone 17では星がわずかににじんで(または、ぼやけて)います。しかし、見方を変えれば、その分星が大きく写り、迫力のある表現になっているとも解釈できます。
ただし、それでも天の川の撮影には不向きです。星雲のディテールが滲むと写真全体の解像感が損なわれ、印象が悪くなるためです。
【iPhone 17】

【iPhone 17 Pro】

このためiPhone 17でピンボケを活かす場合でも、天の川を避けた方が無難です。
まとめ:検証で見えた「構造的な限界」
以前、この記事では「これはソフトウェアの最適化不足であり、今後のアップデートで劇的に改善される可能性がある」と締めくくりました。 しかし、今回の5台+2台による大規模検証を経て、その見解を改めなければなりません。
結論:ソフトウェア更新での完治は厳しい
初期ロットにおける絶望的なピント精度の低さと、発売から数ヶ月経過しても改善が見られない現状、そしてiPhone 16では完璧に動作しているという事実。 これらを総合すると、iPhone 17(無印)の不具合は、単なるOSのバグではなく、現在のカメラハードウェアと制御システムが抱える構造的な限界(仕様)である可能性が高いと言わざるを得ません。 特に初期ロットに関しては、今後のアップデートで「Pro並みの精度」に生まれ変わる可能性は低いように考えられます。
