iPhoneで天の川や星空を撮影することができるのをご存知でしょうか?実際に、iPhone 16 Proを使って撮影した天の川の写真です。

これほどの天の川、星空をiPhoneで撮ることができるとは信じられないかもしれませんが、技術の進歩により、実際にそのような写真を撮影することが可能になりました。この写真では天の川が青く写っていますが、月や太陽が近くにあれば、その光の影響を受けて天の川の色が変わるようです。

この写真では左側に太陽や月がかすかに見え始めているという、珍しいシチュエーションですが、天の川がオレンジ色になっています。近くにある天体などで色が変わって見えるのも面白いです。とはいえ、iPhoneでこれほどの天の川の写真を撮るには、かなりのコツと知識、根気が必要です。
そこで今回は、iPhoneでの星空や天の川の撮影方法、さらにiPhone内で行われている写真の処理方法に関しても詳しくご紹介します。ぜひ星空撮影にチャレンジしてみてください。
iPhoneでの天の川・星空撮影に必要なアイテム
iPhoneで天の川や星空を美しく撮影するために、いくつかのアイテムを準備することをおすすめします。これらを整えておけば、より素晴らしい写真を撮ることができるでしょう。
1. 三脚
星空撮影にはシャッタースピードを長く設定する必要があるため、カメラがぶれてしまうことを防ぐために三脚が便利です。iPhoneをしっかりと固定できる三脚を用意することで、安定した撮影が可能になります。
2. 暗い場所
星空を撮影するには、街灯や人工的な光が少ない、できるだけ暗い場所を選ぶことが重要です。冒頭に紹介した天の川の写真も、可能な限り真っ暗な場所を選んで撮影しました。自然光が少ない場所で撮影することで、星空がより鮮明に映えます。ただし、安全には十分に配慮してください。
iPhoneでの星空撮影手順
それでは、実際にiPhoneを使って星空や天の川を撮影するための具体的な手順を解説します。
1. iPhoneを三脚に固定
まずは、iPhoneを三脚にしっかりと固定します。三脚がない場合でも、安定した場所にiPhoneを置くことで撮影できますが、その場合は手振れを防ぐために、タイマー機能を活用するなどの工夫が必要です。
2. カメラアプリを起動
次に、iPhoneのカメラアプリを起動し、画面上部にある「∧」マークをタップします。また、細かい編集を前提とする場合は、RAW最大をタップしておくと後から写真編集がしやすくなります。

3. 画角とナイトモードを設定
画角(撮影範囲)は「.5」「1×」「2」「5」のいずれかを選べます。次にナイトモードのマークを押します。

数多くの星を写したい場合は「.5」を選びがちですが、iPhone 16 Proで星空を数百枚撮影した結果、最もおすすめなのは「1×」で次に「2」の画角です。「.5」を選ぶと、写真自体が荒くなることが多いため、「1×」や「2」の選択が成功しやすいと言えます。
4. 長時間露光で撮影
撮影時は、iPhoneをしっかりと固定した後、画面をタップしてピントを合わせ、シャッターボタンを押します。暗い場所では30秒間の長時間露光が可能になるため目盛りを30秒に合わせましょう。これにより、星空を鮮明に撮影することができます。

画角の選び方:最適な設定を見つけよう
iPhoneでの星空撮影では、画角をどれにするかが非常に重要です。ここでは、各画角の特徴とおすすめの選び方を紹介します。画角ごとの撮影写真例は同じ位置から画角だけを変えて撮影しました。
1. 画角「.5」
広範囲の星空を撮りたい場合はこの画角を選択することが多く星空撮影で最も使用される可能性の高い画角かとも思います。ただ、iPhone 16 Proでは星がうまく撮れないことが多いです。数百枚撮影しても、星がぼやけたり、真っ暗になったり上手くいったと思える写真が一枚もありませんでした。この画角で上手く撮影する方法をまだ見つけていません。

2. 画角「1×」
iPhone 16 Proでは最もおすすめの画角です。星空や風景が美しく撮れる可能性が高いですが、ただ、これも失敗することも多いです。根気よく何枚も撮影してうまくいくときがあります。

冒頭に紹介した青い色やオレンジ色の天の川写真はまさにこの画角でした。
3. 画角「2」
こちらは少し狭い範囲での撮影が可能です。星空の一部を鮮明に撮影することができますが、広範囲に星を撮るには少し物足りないかもしれません。「1×」と比べてみても風景も入らなくなりました。ただ好みや目的によっては撮影してもよいと思います。iPhoneでアンドロメダ銀河を撮影したい、などの場合はぜひチャレンジしてみてください。

4. 画角「5」
この画角では、非常に狭い範囲を撮影することになります。そのため、星の一つ一つは比較的綺麗に写りますが星空全体を写すことが難しいです。また画角「2」をトリミングしたものとほとんど画質に違いがありません。このため、どうしてもこの画角が必要なら「2」で撮影してトリミングした方が効率的に目的の星や星座を撮影できると思います。

iPhone 16 Proでの星空写真の処理方法
次に、撮影した星空写真をより美しく仕上げるためにiPhoneがどのように処理を行っているかについて説明します。例えば次の写真では、星空と風景が綺麗に写っていますが、左下に飛行機や人工衛星と思われる白い線が見えます。この白い線に違和感を感じます。

拡大したのが次の画像です。

撮影する30秒間に飛行機や人工衛星は進みますが、基本的に向きを変えることはありません。しかし赤矢印の場所で不自然に軌跡が変わっています。撮影しているうちに気づいたものですが、改めて他の写真も見返してみてもどの写真も2か所で不自然に軌跡が変わっていました。
この線が不自然に見える理由は、iPhone内でスタック処理が行われていると推測しました。
スタック処理とは?
地球は自転しているため星空は少しずつ動いて見えます。たとえばiPhoneのように30秒間の撮影では星がかなり動き、形が丸ではなく線のようになります。しかし10秒ごとに撮影した写真を少しずつずらしながら重ね合わせることで、星が丸い形を保ち、ランダムに発生するノイズも打ち消すという効果もあります。この処理により、星空が鮮明に写り、より美しい写真が完成します。しかし、その過程で飛行機や人工衛星の軌跡も影響を受け、不自然に写ってしまったと考えられます。
スマホでの天体撮影技術の進化
近年、GalaxyやPixelなどのスマートフォンでは、天体撮影専用モードが搭載されており、より精度の高い星空や天の川の撮影が可能となっています。今回わかったのですがiPhoneでも実は天体撮影の対策がされていますね。なお、GalaxyやPixelの天体撮影モードでも非常に高度なソフトウェア処理がされているはずですが、どのような処理を行っているのかまだ推測できていません。
いずれにしてもスマホによる天体撮影技術は進化し続け、ますます多くのユーザーが簡単に美しい天の川や星空を撮影できる時代が到来しています。
GalaxyやPixelでの星空、天の川撮影方法も記載しているので参考にしてください。
Google Pixelで星空撮影!天の川や美しい夜空を簡単に撮影する方法
まとめ
iPhoneで天の川や星空を撮影するためには、いくつかのコツと準備が必要です。しかし、適切な設定と少しの工夫で、誰でも素晴らしい星空写真を撮影することができます。最初は上手くいかなくても継続してみてください。きっと奇跡の一枚が撮れると思います。